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2万人超の応募が殺到、伝説のタコ箱漁オーナー制とは!

タコの習性を利用したタコ箱漁。

みなさんは、これがなんだかわかりますか?

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アート作品やスピーカーに見えなくもないですが、正解は「タコ箱」(木製)。「タコ箱」とは、物陰を好むタコの習性を利用し、タコを捕獲するための漁業用の道具です。
タコ達が集まるベストポイントの海中に沈め、餌を使わずにタコを獲る手法で、1~2週間たってからタコがその中に入ってくれているのを期待して船上に引き揚げます。

いま、「期待して」という言葉をあえて使いましたが、仮に100箱を海中に沈めたからと言って、全戸完売の分譲マンションみたいに、100箱全部にタコが入っているわけじゃありません。むしろ、タコが入っていたら「ラッキー!」なのです。中には、他の箱はゼロなのに、一つの箱に2匹入っている場合もあります。このようにタコ箱漁は「タコまかせ」なところがあります。これに地元漁師さんの経験やカン、技量も加わって、漁が行われているのです。

北海道小平町のタコ箱は大きなミズダコに有効。

「タコ壺」を使う産地は多くありますが、北海道のタコの生産地、小平(おびら)町では「タコ箱」を使い漁をしています。小平町沖合の日本海ではミズダコが獲れ、重さは10㎏以上、大きなものになると20~30㎏になりますから、大きいタコを捕獲するためには「タコ箱」が有効なのです。

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この「小平のタコ箱漁」が全国レベルの大ニュースになったことがあります。みなさん、憶えていますでしょうか。

伝説のタコ箱漁オーナー制は2007年に始まった!

それは2007年のこと。北海道留萌支庁(現:留萌振興局)水産課は、小平の「タコ箱漁」を知ってもらおうとPRを兼ね、タコ漁師阿部喜三男さん協力のもと「タコ箱漁オーナー2007」を企画しました。

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100箱のオーナーを募集し、タコ箱一つひとつに番号を付け、1箱につき5,000円でオーナーになってもらうもの。本物をタコを使った公開抽選会https://www.youtube.com/watch?v=_5oE4-4Pm_Eで当選者を決めるなど、そのパフォーマンスも話題になり、テレビやネットのニュースでとりあげられました。
当選者には権利金5,000円の振込後にオーナー登録番号が発行され、同じ番号の自分のタコ箱が決定。企業協賛枠などを合わせた計108のタコ箱が小平町沖約8.5キロ、水深約45メートルの海底に仕掛けられました。

大反響!当選競争率200倍超、全国2万2460人の応募!

この企画は、タコを5,000円で購入していただくものではありません。「タコ箱の権利を1箱5,000円で買ってもらう」もので、見事捕獲された場合に限りタコを宅配するもの。先ほども言いましたように、タコまかせで、箱の中に入っていたらラッキーな漁ですので、1回の引き揚げではタコが入っていない場合が多いのです。それを前提にした募集ですので、そう応募はないだろうと関係者が心に思っていたところ、
100箱のオーナー募集に全国より応募が殺到! 最終的には当選倍率200倍を超える、2万2460人の応募が集まりました。

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小平町のタコ箱漁に、夢とロマンを抱いて。

この人気沸騰ぶりは、共同通信がいち早く情報を流してくれたおかげとか、某人気演歌歌手が語ってくれたから広まったのだとか諸説ありますが、年末の宝くじと同じように、多くの方がこのタコ箱漁オーナー制度に「夢」や「ロマン」を抱いたからではないのだろうかと思います。
5,000円でタコをお取り寄せできる単なる購入企画なら、こんなに応募があったでしょうか。
遠い北の海を想い、海中のタコ達を想い、自分の番号のタコ箱を想い、さらに実際に入ってくれたら、改めてロマンを想い、タコや漁師さんへ感謝する。神だのみ、タコだのみの上、自分の運や夢、感謝を想う、なんとも素敵な企画じゃありませんか。

img_6985タコ箱漁を地域おこしへつながるイベントへ。

留萌支庁としての企画は2007年の1回で終了しましたが、反響の大きさに小平町の新星マリン漁業協同組合等が中心となって2008年~2011年まで開催されました。引き続き、全国からたくさんの応募があり、この「タコ箱漁オーナー制」は大ブレークしました。
企画のタコ箱漁は1~2週間おきに数回(3~5回程度)にわたって船上に箱を引き上げ、中を確認しますので、タコをゲットできるチャンスも数回あることになります。運が良ければ数匹ゲットできますし、数回とも入っていなかった場合は残念賞を進呈。また船に乗って実際の漁を見学したり、その後に地元の海産物などを食材にしたバーベキューの集いも用意されるなど、いたれりつくせりの企画で、地域おこしへの足掛かりにもなりました。残念ながら2011年で終了しましたが、このタコ箱漁を復活してほしいという声が今でも多く聞かれています。

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2チャンネルやネット配信NEWSでも話題に。

当時は2チャンネルで「タコ箱オーナー制」http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1209546827/のスレがたちあがったり、実際に抽選で当たった人や外れた人がブログで話題にしたりしていました。
番号が付いたタコ箱と中身をちゃんとごまかしなく確認しているのか?そんな声もネットでありましたが、ご心配なく。あたりまえのことですが、実際に引き上げて箱の番号を確認して、タコが入っているか否かを漁師の阿部さんが船上でひと箱ひと箱をチェックしております。 「タコ箱漁オーナー2007」の1回目の引き揚げの様子は、道新ウエブニュースhttp://dd.hokkaido-np.co.jp/cont/video/?v=390808102002などでも配信されました。ぜひご覧になってみてはいかがでしょう。

さて、小平のタコ箱漁オーナー制度、復活したら、皆さんは参加しますか?

【参考資料】

短期間で応募殺到の人気ぶり~当時の公式サイトや記事によると、
2007年5月7日応募開始:50口募集
5月7日の昼まで    応募800人
5月8日まで      応募4,000人以上
5月9日17時まで     応募6,000人       急きょ100口募集に変更
5月10日8時45分まで  応募1万2,000人 半日間で約2倍応募増加
5月11日まで       応募1万4,726人
5月27日締切      応募2万2,460人

タコがタコ箱の中に入っている確率は
2008年の例: 300箱に10,200人応募(一般当選者273人)当選競争率36倍
1回目 6月25日 300箱のうち11箱(確率 3.7%)
2回目   7月9日 300箱のうち40箱(確率 13.3%)
3回目   7月16日 300箱のうち36箱(確率12.0%)
4回目 7月26日 300箱のうち11箱(確率3.7%)
5回目 7月30日 300箱のうち14箱(確率4.7%)

タコ入り箱総数は1500箱のうち112箱(確率7.5%)ですが、300箱で5回チャンスがあり、112箱にタコが入っていたことを考えると、300分の112の計算となりタコをゲットできる確率は37.3%にまで上昇します。

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