北海道余市町黒川町に「よいちニコニコ食堂」(NPO法人ワーカーズコープしりべし事業所運営)という【こども食堂】があります。2017年12月に開店し、月1回のペースでお店を開いています。
運営のきっかけは、「子どもの7人に1人が貧困である」という2016年厚生労働省の調査でした。
「子どもの貧困」にはお金の問題だけでなく、つながりがない、自信がないという心の問題も含まれています。そこで「貧困のお子さんに食事を提供すること」と「お子さんの孤食を防ぐこと」を目的に、さらに「地域のつながりをつくること」や「食事をつくる親の負担を軽減すること」をめざし、余市町で【こども食堂】を始めました。
当初は、お子さんがなかなか集まらないという課題もありましたが、食事を食べた後に「おもしろ課外授業」を実施するなどし、お子さんたちが参加しやすい工夫をして定着を図ってきました。また、学習支援や自習室の開設、「英語で遊ぼう」など子ども向け企画を充実させています。
「よいちニコニコ食堂」の特徴は、余市町や仁木町などからボランティアが多く集まっていることです。
具体的には、近所の主婦たちによる調理、ボランティアによる開店準備・受付、学校の先生による「おもしろ課外授業」、三味線教室の先生と生徒による民謡ライブの実施などです。
さらに、食材や食器、絵本やおもちゃの寄付も寄せられています。農家や水産加工会社、商店街など地域の方々からは食材を提供してもらっています。
地域とのつながりや地域の力を実感しながら、まさに地域の皆さんと一緒に今日まで運営を続けています。
地域食堂として、〈お子さんが気軽に安心して寄れる居場所〉かつ〈世代を超えた方々の交流の場〉になれるよう願い、この「よいちニコニコ食堂」の運営・活動を応援させていただきます。