札幌市北区の豊丸水産麻生駅前店で行いました
11月16日(土)、札幌市北区の豊丸水産麻生駅前店で、「タコ箱漁オーナー2019inおびら」の「オーナー会」を開催しました。当日は、小平町臼谷漁港から阿部喜三男漁師も家族と共に来店。
阿部漁師は「タコ箱漁オーナー」の主催者で、株式会社ひととは運営事務局を務めています。
前々日から北海道日本海側は雪の嵐で、小平町と隣接する留萌市の吹雪の様子がテレビ各局で全国中継されていました。当日も雪模様でしたが、「オーナー会」が始まる午後4時前に阿部一家は無事到着しました。
雪模様の中、阿部漁師も小平町から来店
「タコ箱漁オーナー」の「オーナー会」は初めての試みでした。6月・7月に実施したタコ箱漁のオーナー権30,000円のプレミアムオーナー様(11名)は無料、オーナー権10,000円の前期・後期オーナー様(300名)は3,500円の料金で、参加者を募集しました。また、タコが好きな一般の方にもFACEBOOK上で参加を呼び掛けました。
果たして何名様が集まるのか、予測はつきませんでした。0名かもしれませんし、100名かもしれません。
結果はキャンセルの方をのぞいて、プレミアムオーナー様2名、前期・後期オーナー様2名でした。プレミアムオーナー様のうち1名様はご家族(奥様とお子様)でご参加いただきました。
少人数の集まりでしたが、楽しい会になりました
「あなたの箱はどうでした?」「残念ながら、だめでした」
こういう会でなければ生まれないオーナー様同士の会話に、「あっ、そういう話、いいね、いいですね」と事務局サイドも思わず笑みがこぼれました。少人数でしたが、皆様、タコをこよなく愛する方々ばかりで、おかげさまで大変楽しい会となりました。
当日のメニューは、まさにタコ尽くし
「たこの握りとお刺身」
「たこカルパッチョ風サラダ」
「たこときゅうりの酢の物」
「たこやわらか煮」
「タコザンギ」
「たこめし」
「汁物」
さらに、些少ですが小平町藤田水産の「たこの珍味」というお土産も用意させていただきました。これに飲み放題がついて、お一人様3,500円というのはそれなりに「お得」ではないかと思います。
なんせ、とっても美味しいのですから。
今さばいたタコがすぐ料理に。うまいはずです!
さらに、阿部さんが皆様の前で解体したタコを使用した「活たこ炙り」という一皿もオーナー様にふるまいました。
タコは数日前に阿部漁師が獲ったもの。小平の海は時化(しけ)で、この何日かは漁に出られない日が続いているそうです。それで、この日の目玉の一つである「タコ解体」のために阿部さんはタコを1匹(杯)だけ出荷せずに確保してくれていたのです。
タコは5kg前後。元気で、新鮮でした。
墨がとびだしませんように、と願いながらタコの解体を披露
元気が良いので、墨を出す恐れがあり、タコを高く掲げたり、勢いよくさばくというパーフォーマンスはできませんでしたが、阿部漁師はタコの部位をオーナー様に説明したり、触ってもらったりしながら頭や足を解体しました。
「雄のタコは足の1本が交接腕と呼ばれる生殖器になっており、他の足に比べ吸盤が先の方にまでついていない」ということも現物を示しながら教えてくれました。
めったに見られないタコの解体に、参加したオーナー様は興味津々。皆様、喜んでくれたものと思います。
タコ箱漁がとりもつ、漁師とオーナー様の交流はあっというまに終了
さらにご参加いただいた方は筋金入りのタコ好き、タコ箱漁ファンとあって、阿部漁師もホームグラウンドにいるようにオーナー様との交流や会話を楽しみました。
タコ箱漁の仕組み、タコ箱にまつわること、タコの特性等などを漁師の視点でレクチャー。さらに阿部漁師の奥様からはタコの浜小屋ごとに茹でる釜の形や塩加減が異なるので、茹でたタコの味はそれぞれの幅小屋によって異なるという興味深い話も聞けました。
最後はお集まりの皆様と阿部漁師一家が一緒に写真に納まって、午後6時にお開きとなりました。
生産者と食べる人のマッチングとは、こういうことだと実感
「主催者の阿部漁師、事務局の我々にとって、大変楽しく、意義のある会になりました。
最近、生産者と食べる人のマッチングという言葉をよく耳にします。弊社の通販サイト「じもふる」でもそのような言葉を使用しています。
このオーナー会がまさにそう。食べる人と漁師が共にする機会はめったにありません。タコ漁師と、その漁師が獲ったタコと、それを食べる人が漁場から離れた札幌という都会で、空間や時間を共有するなんて前代未聞といっても言い過ぎではないでしょう。
タコばかりにまかせず、またいつかオーナー会を
本年8月以降、小平町ではタコの不漁が続いています。水揚げ減少の要因は、タコが箱に入ってくれないこともありますが、海の荒れる日が多く、タコ箱漁そのものができない日が例年よりも多いからだそうです。
この状況がこのまま続くと「タコ箱漁オーナー2020」の開催が危ぶまれますが、この日の「オーナー会」のような催しものは、ぜひまた来年度に行いたいと考えております。
ご参加のオーナー様、この度はありがとうございました。
ご参加いただけなかったオーナー様は、またの機会にぜひお会いしましょう。